いつか、きっと。

「ならどうして？ずっと傍にいたなら、何ですぐに姿を見せてくれなかったの？」





少し咎めるような口調になってしまい、心の中で一人焦る。



でも、分かってほしい。



どれだけ鏡夜…あなたに会いたかったか……





『……皐月が泣くのを、待っていたんだ』



「私が…？」



『そう。それまで、ずっと待っていた』





さっきと同じ答え。



そして、相変わらず鏡夜は落ち着いていて。



それがなぜだか、余計に私を興奮させる。





「私は我慢してた」



『うん』



「鏡夜がいつも、泣かないでって言うから…」



『うん』



「……困らせたくなかっただけなの」



『うん』



「なのにっ、なのに…！」





ギュッと唇を噛み締める。