いつか、きっと。
「鏡夜っ、わた、し……っ…」
その気持ちを受け入れるのに、何の戸惑いもいらない。
今、この時の真実は、私にしか分からないもので。
『……いいんだよ、皐月』
それは、鏡夜の笑顔。
『だから。もう泣かないで』
「〜〜っぅ…」
鏡夜の指先。
鏡夜の体温。
鏡夜の言葉。
『ほら…また目が真っ赤になっちゃうよ?』
そして……
―――鏡夜の心。
忘れようとした…ううん。
忘れたくなんてなかった鏡夜のすべて。
好きで、好きで、好きで仕方ない鏡夜のすべてを。