いつか、きっと。




今。



やっと抱きしめられるのなら。





「きょ、ゃ……」



『ん?』





ずっとずっと、それを手放したくないのなら。





「―――す、きっ…」





馬鹿でもいい。





「っす、き。すき、すき…っ」





カッコ悪くてもいい。





「すき…っ」





ただ、鏡夜を抱きしめて。



鏡夜を見つめて。



鏡夜を愛して。



それ以上に、鏡夜との“今”を愛そう。





それだけでいいんだ。



それだけで。



難しくも何ともない、ただ私は。
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