天神学園高等部の奇怪な面々
アスラがゆっくりと迫ってくる。

「さてロシア娘。お前はわしが犯罪組織の人間とか何とかぬかしておったが…」

その褐色の手が、指が、アリスカの白く細い首に触れる。

「そんな連中なら、この場でお前を殺めてもおかしくないのぅ…?」

「っっっっっ…」

ドラグノフを両手で保持したまま、アリスカは唇を噛み締める。

かくなる上は、アスラの腹にでも銃口を押し付けての零距離射撃しかない。

殺したくはなかったが、ここでアリスカが殺られてしまえば、次はシーや仲間達に危害が及ぶ。

「覚悟はよいな?」

アリスカの首に絡みつくアスラの指。

同時にアリスカは悟られないように銃口を押しつけ…!

「駄目よアリスカさんっっ!」

廊下の向こうから叫んだ月の声に、その手を止めた。

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