同居の秘密。【完】
こんな微笑ましい生活が2ヶ月続いた。
私は家に待機して翔君の帰りを待つ。
私が作る食事をいつも美味しいと言って食べてくれる翔君。
少しずつだけど翔君との距離が縮まってきたと思う。
そんな生活の中、私の中の何かが変わってきたんだ。
翔君の内面をもっと見たいと思う。
この気持ちは何なんだろう。
──その時、私も翔君もわからなかったんだ。
何故、見知らぬ私達がこのように引き合わせられたのか…。
悲しい現実が待っていたなんて…、私達にはまだ知らなかった。
それを知るのはまだ先のこと──…。