同居の秘密。【完】


すぅちゃんは手に持っていた重そうなリュックを床に置いた。


そして真剣な表情を私にする。


「なんで千春がこんな所に居るの?それも福山財閥の息子となんて。名前見たときビックリしたよ」


「…はは、私にもわからないや。どうして私がここにいるとか」


無気力で笑うとすぅちゃんは深いため息をした。

「何かに巻き込まれたのね。…もう。 専門医師が私で良かったわね。本当は私じゃない他の女の医師だったんだけど、急用でアメリカへ行ってしまって私になったのよ」


あ、危なかったぁ。
知らない医師だったら私と翔君に子ども作る気ないってバレたらおじさんに知らされるところだった。


急用に感謝する。



 
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