同居の秘密。【完】



「あ、あのね!今日、波留さんが来て、私達専用の携帯電話だって!

ノートに書いてたやつだって。私は翔君にしか、翔君は私にしか電話を掛けれない携帯」


千春は必死に俺にわかりやすく説明しようとしている。

説明を聞いてため息が出た。


「あの糞親父…。またこんなものに手、掛けやがって…」

静かに呟くと、千春は首を傾げ、聞き返す。


「手?」


「……何でもない。こっちの黒が俺のか」


千春には関係の無いことだから携帯を弄るふりして誤魔化した。



 
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