同居の秘密。【完】
それから波留が来たことや、波留の家系について説明をし、あっという間に寝る時間。
千春がベットに入り、数分。
吐息が聞こえ、千春を呼んでみるが応答なし。
寝たのを確認し、俺は寝室を出た。
リビングのソファーに座り、まだ使える自分の携帯を取り出した。
そしてある番号にかける。
3コール目でやっと繋がった。
聞きたくもない低く渋味かかった声。
『……翔か』
「……親父。あんた、何考えてんだ?」
千春に聞こえないように低い声で俺が言うと、親父はクスクスと笑った。
『波留が持って行った物の件か?』