同居の秘密。【完】
* 翔
「翔、千春ちゃん元気?」
昇が俺専用のコーヒーを淹れながら問う。
今日は仕事が早く終わり、俺は昇が経営しているカフェに立ち寄っていた。
俺はカウンターに座っているが、他のテーブル席には客がちらほら。
流石、こんな山の中にあっても、人気はあるらしい。
俺も昇が淹れるコーヒーはどこの店なんかよりも絶品だと思う。
「あぁ、元気だよ」
出されたコーヒーを一口飲み、問いに答える。
俺の答えに昇の表情がパッと明るくなった。