同居の秘密。【完】
「俺、実はこの間からここで働いてんだ!暇な時、来いよ」
また昔の笑顔で言う圭介に私はゾッとした。
…また、だ。
波留さんの時に見えたあのオーラ。
圭介の回りを取り囲む真っ黒な凄まじいオーラ。
波留さんの時よりも遥かに黒い。
それを見た瞬間、一瞬にして私の体は鳥肌でいっぱいになった。
…怖い。
ただそれだけを思う。
エレベーターのドアが閉まると、私は地面に座り込んだ。
…──圭介。
絶対に圭介に近付かないようにしようと決意して…。