同居の秘密。【完】
時には優しく、時には激しい手に私は声を抑えられずにはいられなかった。
圭介は全部知ってる…。
私の感じるところや、嫌なところ。
わざと敏感な部分に触れてくるんだ。
……やだやだやだ。
もうやだよ…。
──私は無意識に叫んでいた。
愛しい人の名前を──。
「……翔君!翔君助けてぇ…っ!翔く……」
思いっきり叫んだが、すぐに圭介に手のひらで口を塞がれた。
手の隙間からも私は必死に翔君の名前を呼んだ。
…来ないのはわかってる。