同居の秘密。【完】
私は目を見開いた。
幻覚、幻、そんなことが頭の中を駆け巡る。
頬をつねりたくてもつねれない。
これは現実なのだろうか。
それとも夢の中?
だって、
目の前に、
翔君が居るんだよ????
ワイシャツにネクタイを緩め、肩で息をしている翔君が。
ここからでも見えるくらい額から汗が流れている。
何故そんなに疲れているの?
そんなことどうでもよかった。
安心と嬉しさでまた涙が溢れ落ちる。
翔君、翔君、翔くん…、しょうく…ん。