同居の秘密。【完】
「いってぇ。あんまりカリカリすんなよ」
殴られてもなお笑ってる圭介は立ち上がり、翔君の横を通り過ぎて部屋から出ていった。
一瞬、翔君の横で止まり、何かを呟いていたが。
…何を呟いたんだろう。
何て思っていると翔君が壁を思いっきり叩いた。
私の肩がまた跳ねる。
ビックリして青ざめている私に気付き、翔君は私に駆け寄った。
「…っ大丈夫か!?」
手のロープをほどきながら翔君は私の顔を覗き込む。
涙で化粧がぐちゃぐちゃな顔をあまり翔君に見られたくない。