同居の秘密。【完】


いつも地下に行くときは持って行かない。

今日も入れたつもりはなかったのに…。


「千春の服に携帯を入れたのは俺」

「えぇ!?」


真実に私は目を丸く開けた。


「…昨日、少し様子が変だったから」


…え?

まさかケチャップの話をしているときの私の様子を見て──?


私はバレないように笑顔を作ったのに─…。


「まぁ、こんな時間なのに家に居ないとか心配するだろうが、普通」


翔君は深いため息を付きながら言う。


…え?今何時??

と思い時計を見ると、22時を回っていた。


 
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