同居の秘密。【完】
「翔…君…?」
翔君に抱き締められて心臓が口から出てしまいそうだ。
きっと音も翔君に聞こえているだろう。
「……触られたか?」
「え?」
翔君の口から思いもよらない質問。
まさか“触られたか?”なんて聞かれると思わなかった。
私は少し恥ずかしかったが、静かに頷いた。
頷くと、もっと強く抱き締められた。
…あぁ、私、このまま死んでもいいかも、なーんて。
翔君の腕の中で溶けそうになっているとき、翔君が口を開いた。