同居の秘密。【完】
やだ…。
こんなものすぐにでも消したいのに…。
消えない刻印に段々涙腺が緩む。
すると突然、また後ろから翔君に抱き締められた。
今日は何だか翔君がおかしい。
いつもはこんなことしてこないのに…。
数分前まであんな目にあった私に同情してくれてるのかな…?
そう考えていたら首に柔らかく温かい何かが触れた。
首の弱い私はその何かに声が出てしまう。
「…ひぁんっ」
柔らかく温かい何か、それは翔君の綺麗な唇だった──。