同居の秘密。【完】
「本当だよ~」
私も一緒に笑いかける。
数秒、2人して笑っていると、突然翔君がまた私の首にあるキスマークに手を伸ばし静かに触れた。
「…翔君?」
「なぁ…、千春」
さっきよりも真剣な表情で私の名前を呼ぶ翔君。
私は翔君の瞳から視線をずらせない。
まるで吸い込まれているような感覚。
翔君の薄い茶色の瞳に見とれていると、翔君が耳を疑う発言を口にした。
「俺…千春のこと好きかもしれない」
え────……?