同居の秘密。【完】
自由になったら沢山翔君と街を歩くんだ。
この1年、出来なかったことを全部する。
すぅちゃんとも遊んで、ショッピングして、翔君とデートだってするんだ。
「…翔君…離れないでね」
何故か心の中で思っていたことが、出そうとしていないのに口から出てしまった。
私の言葉に微かに翔君の肩がピクッと跳ねる。
そしてもっと強く私を抱き締めた。
「……絶対に離れねぇよ。絶対に…」
翔君は強い口調でそう言い放った。
その言葉に単純な私は安心する。