同居の秘密。【完】
「失礼します」
静かにドアが開き、クラブの人がシャンパンをテーブルに置いて、また俺と親父に沈黙が走った。
「…こうやって話すのはいつ振りだろうか」
親父が俺の顔を見ながら静かに呟いた。
「…。覚えてない…」
俺も何故かいつも異常に言葉が出ない。
変に緊張しているからだろうか。
「色々と…すまなかった」
見たことのない親父の姿に俺は目を見開く。
座りながら俺に頭を下げている親父。