同居の秘密。【完】
また深いため息が出る。
私は荷物の中身を全部出していると、翔さんが眠そうに起き上がった。
バッチリと目が合う。
…寝起きだというのに凄い色気。
私はいつかこの色気に溶かされてしまうのではないのか。
なんて思っていると、翔さんは私の存在に気づき、目を見開く。
さっきの私と同じ状態だ。
数分間、翔さんは昨日の事を頭の中で巡っている様子だった。
その間に私は洋服を寝室のクローゼットの中にしまい込む。
洋服は私の宝物。
綺麗にハンガーに掛け、クローゼットを閉めた。
そして部屋着に着替え、化粧を落とす。
すっぴんのまま、翔さんの元へ駆け寄った。