同居の秘密。【完】
昨日まではいつも通りの生活をしていたのに。
何でこういう事になってしまったんだろう…。
一般人で平凡で何も目立つものがない私を何故、おじさんは選んだのか。
理由もなしに選ぶはずがない。
…何を考えているのだろう。
「────おい!!!」
バシャンッ
物凄い衝撃に私は目を見開いた。
水面に浮かびながら横を向くと、スーツの上着を脱いだ男の人が水をかき割って私に近づいてくる。
…え!?翔さん!?
男の人は翔さんだった。
それは、水から私を抱き上げたときに気付いた。
え?え?
お姫様抱っこされている状態に私は放心状態。