ネコ×ライオン
「酷い事?
…例えば…」

「例えば?
乳を揉むとか?(ニヤ」

―!?/////

何言ってんの?!
この変態!!

アイツは私の反応を見て楽しんでいるかの様に見えた。

アイツは不気味な笑みを浮かべながら少しずつ、少しずつ私に近づいて来る。

「ちょッ、来ないで!」

「何でだよ、
俺の顔にビンタいれやがって…」

アイツは次の言葉を耳元で、

















「逃げられる訳…
ねえだろ?」



と、囁いてきたんだ。


「逃げるよ!」

「…またホラ、
強がって…逃げられるとか無理なんだけど」

「やってみなきゃ分かんないじゃん!
それに強がってなんか無いよ!」

「…フッ。」

アイツは挑発するかの様に鼻で笑った。

「じゃあ、この学校内を10分間で俺に捕まらないで逃げてみろよ。」

「10分間?
余裕なんだけどッ!!」

「でも、捕まったら俺の言うこと聞けよ?
もし、お前が逃げ切れる事が出来たなら言うこと聞いてやるよ」

「いいよ!
受けてたつ!」

「じゃ、今から逃げろ。
残り1分になったら探しにいく。」

「はあ?」

ナメテル。
コイツ、ナメテル!

「じゃあ、

















…スタート」



合図と共に私は教室を飛び出し、走り出した。


亘Sideー

アイツが勢い良く出て行ってからもう8分経った。
アイツは多分、あそこに居る……。
時計の針が9分になった事を知らせると共に俺はゆっくりと教室を後にした。
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