【短編】『おもいで文集』
病院に着くと…
霊安室に連れて行かれた。

そして1人で中に入ると…

お父さんとお母さんが眠っていた。

白い布を顔にかけて。


私は発狂した。

泣き叫んだ。

お父さんの身体を揺すっても
お母さんの身体を揺すっても
起きなかった。

『起きてよ!ね!!』


あまりに泣き叫び方が激しかったのか、蓮が中に入ってきた。

『未南子、落ち着けよ!』


私は蓮に抱きついた。

『私…どうしよう…誰が守ってくれるの?なんでこんなことになるの?』



『俺が…未南子を守りたい。できる限り守ってやるから。未南子が寂しくなったら俺がどうにかするから』

そう言ってくれた。



…でも次の日から私がもう蓮に逢うことは無かった。


私はすぐお父さんの田舎に引っ越したのだった。
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