【短編】『おもいで文集』
『もし良かったら、あれからのことを聞かせてくれないか?』

領収書を返しながら聞いてきた。

あれからの私か…。

『すぐお父さんの実家に引き取られて、おばあちゃんと2人で暮らしてたの。普通に高校入学して、友達も普通にいたし。おばあちゃんは凄く優しかった。でもおばあちゃんは私が就職したと同時に亡くなった。それからは、1人で暮らしてたよ。』


…でもこれだけじゃ語りきれないことがまだまだたくさんある。
けど話しが長くなるから大まかに言った。


『そうだったんだ。あっ未南子に渡したいものがあるんだ。いまさらだけど…』

そういうと、蓮は自分のカバンからB6サイズの本を出した。
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