【短編】『おもいで文集』
海も蓮たちと行ったことがあった。
ここからは昔は凄く遠く感じて、無事に着けるんだろうかとドキドキしたのを覚えている。

私は長く居座ったカフェを後にした。
自分のカバンに入りきらなかった、本を抱えて…


海まではやっぱり遠かった。

山の手線から乗り換えて…色々乗り継いだ。

その長い時間も全て思い出話で埋まった。

ずっと笑いが絶えない。
久々に昔を思い出した…
今の自分は明日のことばかり考えていた気がする。
仕事のこと、時には恋愛のこと。


―懐かしさ
なんて凄く久々に味わえた。


蓮は中学を卒業して、近くの高校に入学して卒業して都内の短大に入ったらしい。
そして今は就職活動中だという。


でもなかなか就職が決まらず、昨日も不採用通知が着たらしい。
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