秘密のMelo♪y②*パリ編*
――事件が起きたのは、それから数日後のことだった。
ここ最近の日課となっている、星野家への訪問。
今日もまた足を向けていた。
「……?」
近付くにつれて、異変を感じた。
今までとは違う……騒々しさ?
少し小走りに向かうと。
「…!」
あれ…は…。
…楓くんや真緒ちゃんほどではないものの、僕や修平達だってそれなりに名は知れている。
コンサートやコンクールなどあれば、報道陣に囲まれることも少なくはない。
そんなときにうんざりするほど目にしていたカメラやマイク。
それらを手にしたたくさんの人々が、星野家周辺に集まっていた。
「どういう……ことだ…?」
まさかもうバレたのか?
彼が……日本に帰っていると…。
自分の姿を見られ、彼と接点があると気付かれたら大変だと思い、身を隠しつつ近寄った。
「星野さーん! 楓くんはいらっしゃるんですかー?」
「目撃情報があったんですよー」
目撃情報…?
…っのバカ…。
こんな時に外に出たのか?