秘密のMelo♪y②*パリ編*

――楓サイド――


誰もいないはずの後ろの階段から、カツンと何かの当たるような音がし…ふと振り返ると、そこには。



「真裕……!?」



そこには……たった今、恋しさを感じ思いを馳せていた真裕の姿。

俺を見た真裕はしばらく立ちつくし、やがて目に涙を溜めていく。


「まひ…」


「かっくん!!」


「……え"」


おいっちょっ……待っ…!!


「馬鹿!」



―ずざあっ



「……」

「……」

「……」

「……」


あ……あり得ねぇ…。

焦った…。


「お前な……なに考えて…」


「あ~~~んっ! かーっくーーんっっ」


「……」



< 138 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop