秘密のMelo♪y②*パリ編*
――楓サイド――
誰もいないはずの後ろの階段から、カツンと何かの当たるような音がし…ふと振り返ると、そこには。
「真裕……!?」
そこには……たった今、恋しさを感じ思いを馳せていた真裕の姿。
俺を見た真裕はしばらく立ちつくし、やがて目に涙を溜めていく。
「まひ…」
「かっくん!!」
「……え"」
おいっちょっ……待っ…!!
「馬鹿!」
―ずざあっ
「……」
「……」
「……」
「……」
あ……あり得ねぇ…。
焦った…。
「お前な……なに考えて…」
「あ~~~んっ! かーっくーーんっっ」
「……」