秘密のMelo♪y②*パリ編*
いつまでたっても喋り出そうとしない真裕の髪に触れると、びくんと肩を揺らす。
「なんだ? どうした?」
「あ……かっ…くん…」
「ん?」
「あの……あたし…よく、分からないんだけど…」
いや、うん。知ってる。
この世のものすべて何一つちゃんと理解してないことは知ってる。
まあ問題ない程度だけど…いや…問題あるほど分かってないことも多いけど…。
「なにが?」
…一応、聞いてみる。
「分かんない。でもあたしかっくん大好き」
「知ってるから」
「違うもん違うもん!」
違うって…。
お前いっつも言ってんだろうが大好き大好きって。
なにが違う?
「……“こい”。してる?」
「……こい?」
つーかしかもなんで疑問形なん……恋?
「は? お前今……なんつった…?」
思わず、抱きとめたときに添えたままにしていた手を離して聞き返した。