秘密のMelo♪y②*パリ編*

「具合はどう?」


「ぐあい?」


「顔色は良くなったわねぇ! すっかりお熱も下がって。…お腹すかない? 昨日の残りで悪いんだけど、食べる?」


胸の前で手を組んで、ちょろちょろとベッドの前を歩き回る綺麗すぎる女性。

見たことある気がするんだけどどなた?


「! かっくんママだ」


そおだそおだかっくんママだ。

とどのつまりはここはかっくんのおうち? そうだっけ? なんでだっけ?


「あら、おほほ。かっくんママですよ❤ご飯は?」


「たべる」


「いや~ん真裕ちゃんに食べてもらえるなんて! あ、いいのかしらね? 藤峰家のご令嬢に失礼かしら?」


「別に。何でも食うし」


「あらそうなの。冒険してみるのもいいわよね!」


「つーか別に動物のエサじゃねぇんだから…」


そーいえばおなかすいてる。

ぐ~きゅるるいってる。

あたし……そっか。普段使わない頭(モノ)使ったから気分悪くなっちゃったんだっけ。

……なんで使ったんだっけ。


「あ…」


あそっか…。

お母さんの…。


「……」


悩んだって仕方ないよね…。

父様も今度こそちゃんと調べてるはずだし…。


< 223 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop