秘密のMelo♪y②*パリ編*
途端暗い顔になったあたしにすぐさま気付き、ぼすんと隣に座るかっくん。
ぽんぽん頭を撫でながら引き寄せて言った。
「(ない頭使わなくていいから)俺に頼れ」
「うん…」
…いまない頭がどうのとか聞こえた気が…。
「泣きたいときはここで泣けばいい。お前の痛みも受けられねぇほど小せぇ男じゃねーよ」
そう言いながら、熱のせいか乾燥してしまったあたしの唇を親指でなぞる。
そして彼の綺麗に整った顔が近付いてきて……優しいキスを…。
―がちゃっ
「あっ、そーいえば楓はどおするぅ? もうお昼だけど食べるっ?」
「!」
「!!」
「……あら」
「……いらん」
かっくんママ…。
ママの乱入に、大慌てでバッと離れたかっくん。
顔を背けてふてくされたようにそう言った。
「うふ❤若いっていいわねぇ~」
「うるせぇ」
「おほほほほ! じゃあ持ってくるわねぇ~。あ、三十分くらいかかるかもぉ❤」
「うるせぇ!」
あらま…。
かっくんが……照れてる!! 超貴重! ママありがとうあたし写真を…ああ!
カメラも携帯もなにもない! くっ……。口惜しや…。