秘密のMelo♪y②*パリ編*
妙なところに深く納得し、仕方なく一つのカギをポケットにしまい、部屋の中に入った。
ソファあるし…。
いざとなりゃ別に一晩くらい寝なくたってどうってこともねぇし。
ま、なんとかなんだろ。
「かっくんかっくん一緒? ねえ一緒?」
「ん…」
「きゃは~~~っ! やたあ!」
ぴょんぴょん跳びはねながら喜ぶ真裕を見ると、こいつが喜ぶなら何でもいいと、そういう気さえしてくるのだから不思議だ。
「琥珀達が心配だけど、メイドさん達に任せてれば大丈夫だよね」
「少なくともお前よりはな」
「ひどい! まお飼い主なのに!」
危なっかしいんだよお前、なにするのにも。
散歩するときだって、まだ子供の小型犬だっていうのに転げそうになるし。
餌やるときもなぜか届かないような高いところに置いてるもんだから、取るとき何度も落ちそうになってるし。
そういう意味で絶対お前がするより安心。
「むむぅ~」
口をとがらせ、睨んでいるらしい顔は可愛いもんだ。
あの時……偽物が現れたあの時は、さすがに独特の迫力があったものの、普段の真裕はこんなもの。
なにやっても可愛いだけなんだよお前…。