秘密のMelo♪y②*パリ編*
花梨のやつは……気付いたんだろうな。
恐らくすべてに。
後でどやされるかもしんねぇ。
「君らさ、見ててほんっともどかしいよ」
「あ?」
「せやなー。絶対お前真緒ちゃんこと好きやろ?」
「……」
「で、真緒ちゃんのもあれたぶん、恋愛感情じゃないかな?」
真裕が?
んなアホな。
「だからもうてっきり付き合ってると思ってたのに、その意味すら知らなかったとはね」
「真緒たんほんま天然通り越しとるで。可愛いわぁ❤」
「……」
天然過ぎるのはこっちが困んだよ。
おかげで口が滑ったじゃねぇかあのやろー…。
「あーくそ」
半ば投げやりに呟くと、蓮二が悪魔化していた。
「ふっ。…言ってみたまえよ。なにがあったんだい?」
「なんもねぇっつってんだろ…。お前もしつけぇな」
話す気などさらさらないため、適当にはぐらかして立ち上がったそのときだった。
「楓くん! 楓くんやい!」