秘密のMelo♪y②*パリ編*
「…は?」
ドタバタと騒がしい足音をたてて駆けてきたのは、大体想像もつこう。真裕父だ。
「楓くん! すまない。私のミスだ」
「え?」
「どないしましたん真緒たんパパ」
いつになく真剣な目で、顔色は若干青ざめている。
「君がここに…パリにいることがバレてしまった。すぐにうちだと気付くだろう。今すぐ日本に帰りたまえ!」
はあ…!?
なんでそんなことに…。
「……父様?」
「真裕!」
…!
「どうしたの? いつもの十倍くらいうざ……騒がしいけど」
「今うざいって言いかけなかったかい娘や」
「気のせいよパパ」
「そうかね娘。……とこんなことをしてる場合じゃないのだよ。楓くんがここにいることが知れてしまった」
「…………」
「すまない。これは本当に私のミスだ。こうしている時間ももったいない。楓くん、すぐにうちのヘリポートへ向かってくれ。新たにジェット機を手配した」
あら……たに?
新たにジェット機?
……藤峰家…恐るべしだな…。