青空と銃声

「ちょっとロビン、あんたそんな恰好で良いの? 今晩は年に一度の聖霊祭よ?」

ぶしつけな視線にうんざりして、ロビンは思わず顔を顰めた。

「だから何だよ? いつもはこんなに騒がないじゃないか。なのに今年は、ちょっと外から『祓魔師』が来るってだけで、大人まで落ち着きなくしてさ」

『聖霊祭』

それは、村の北に広がる森の最奥にあると云う『要(かなめ)』で鎮めの儀式を行い、豊作や平穏を祈る祭りだ。
しかし、具体的に何が行われるのかは、一般の村人には知られていない。関係あるのは村長と言った村の重役や、教会の祭祀だけだ。

村長たち以外には、大して重要だと思われていない。いつもは淡々と過ぎていく、ただの年中行事。

けれど、今年は違った。


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