短編集♯恋燦々
彼氏が何でも出来るわけ


「腹立つ―――。」

「‥‥何が。」

「あんたが何でも出来んのがだよっ!!」


あんたが急に勉強し始めなければ私は永遠の学年トップだったのに!


「ちょっと、テストで負けたからって八つ当たりやめてくんない?」


「うっ‥‥。でも運動も出来るし、ムカつくのよっ!!」


あんたがサボってた体育の授業に出て来なければ私のタイムは学年トップだったのに!


「腹立つ‥ムカつく‥‥。」


「ちょっとちょっと、俺が何で頑張ってるか知ってるだろ。」

「うー‥。」

それを言われると‥。

「学年トップのお前に惚れて、同じ大学に行きたくて頑張ったんじゃん。」

そう言って奴は私の唇にキスをした。

「うぅう‥‥‥‥。」
そうされると、何も言えない。

「まっ、頑張り過ぎてお前抜いちゃったけど?」
















「‥‥‥‥ムカつく‥腹立つ‥‥。」



    * * *



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