空の奏

屋上から降りてきて音楽室に戻り中に入る

「・・・・・」


他の部員はすでにそれぞれの席に付いている



「凜ちゃん、ありがとう」

そういって来たのは桐島部長

「い、いえっ・・!//」

凜は顔を赤くして俯いてしまう

「智ちゃん、普段はいいけど大会が近いんだ。この時期はなるべく音楽室に居て欲しい」

「・・すみませんでした、以後気をつけます」

軽く頭を下げ謝る

「分かってくれたらいい」

「はい」

「で、二人ともさっそく曲やって平気?」

「問題ないです」

「大丈夫です!」

「じゃあ、席について」

「「はい」」


私と凜が席につくと桐島部長が顧問を呼びに行く


しばらくして部長と顧問兼指揮をする山沖先生が現れる


先生が指揮台に立つと部長から号令がかかる

「起立!」


その一言でみんなが立つ

「礼」

「「「「「よろしくお願いします!」」」」」

「着席」


挨拶をし、再び席につく


「基礎合奏は?」

「大丈夫です」


先生の言葉に桐島部長は即答する

私は基礎合奏参加してないけど・・←


「なら音羽。ソロからいけるか?」

「大丈夫です」

「じゃあ、218小節目のソロから」

「「「「「はい!」」」」」



先生が指揮棒を構えるとみんなが楽器を構える


そして曲が始まる


今回の曲はトランペット・フルート・サックスのソロがある


トランペットのソロは私

フルートのソロは凜

サックスのソロは副部長の秋山満月先輩


私と凜はもちろん高3の先輩がいるけど


この吹奏楽の世界は実力世界

上手いやつがコンクールに出てソロを吹く



大会の定員は50人


そして私の高校の部員数は135人



出れる人は限られる



「(出たいなら努力するしかないんだけどね)」



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