空の奏

「あー!!智!」


思わず机に突っ伏した


「(あいつなぁ・・!!)」

「なんだ、音羽と知り合いなのか?」

「昨日知りあったんスよ~」


ニコニコ笑いながら私の方に歩いてくる翔


「よっ!智」

「・・・・・」

「やっぱ同じクラスだったんだな~でも知り合いがいて安心したぜ!」

「・・・・はぁ」

「いろいろ頼るかもだけどよろしくな!」

「・・・・」

「・・?智?」


黙り込む私に翔が覗き込む


「あのさぁ・・」

「ん?」

「いきなり大声で人の名前を呼ぶ奴がいる!?」

「あー悪いって!」

「はぁ~・・もうちょい考えなよ・・」

「だーかーらー悪かったって!」

「・・もういい」


こいつの性格はなんとなく分かった

『相手のことを考えない』


うん、ぴったり


「お前らー終わったかー?ついでに飛佐井は音羽の隣の席なー」

「なっ!?」

「うぃース」


先生の言葉に驚く

「ちょっ・・!先生っ!」

「んじゃ一限はじめるぞー」


先生は私のことを聞かずに授業に入ってしまった


「智、よろしくな!」

「はぁ~・・」


めんどうな奴が隣になったうえに懐かれた・・



最悪だ




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