MAGIC☆MAGIC
「やべ…可愛いくね?」
「元気いいねー!なんか仲良くなれそう!」
沢山の拍手と話し声の中、案内された席に腰掛けた。
「こんにちは!これからよろしく!」
まずは隣の人と友達にと声をかけた瞬間、思考停止。
「………お前……」
あの時、男の子を助けようとした少年だ。
やばいねー…。不可抗力とはいえ見られてるよ。
「は、初めてまして!初めまして!初めまして!」
「…いや、一回でいいだろ」
怪訝そうな少年の瞳が痛い。
焦りすぎて逆に怪しませたー……。どうするのあたし!!
「あっはは…お名前は?」
とりあえず話をそらそう。それが今出来る最善の方法だ。