15歳のラビリンス
「そう。私もちょっとね…」
「…?」
いつものような明るさが全くない。
友達歴長いけど、こんな彩乃見るの初めてかも。
「何か…あった?」
「…お父さん…がね」
そう言うと、厳しい表情を浮かべて彩乃は口を閉ざした。
お父さんがどうかしたのかな…?
これ以上、聞ける雰囲気でもなかったので、私は自分の席に座った。
「ねえ、美織…。私たちは…子どもだからって親の言う事を全部受け入れなくちゃいけないのかな…?」
「え…?」