15歳のラビリンス


机につっぷしながら言った彩乃。


かすかに背中が震えてる。



「…私は今のままがいい。大人になんかなりたくない…」


「彩乃…?」


「どうしても親の言いなりにならなきゃならないのなら…」



ガバッと体を起こした彩乃は私のほうに体を向けた。



怒ったような悲しいような…そんな表情。




「私、家を出る」






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