15歳のラビリンス


カンナと別れて、私は家に帰ってきた。


夕方の日差しも決して弱いわけじゃないから家に着いたら汗だくだった。



のどがカラカラだったから、玄関からキッチンに移動して麦茶をがぶ飲みする。



「おかえり」


「…ただいま」



夕方に終わる夏期講習だってのに、寄り道もしないで帰ってくる私。


そのせいか、お母さんの機嫌はいい。



一学期の通知表は決していいとは言えなかった。


でも、試験であんな点数取った数学は相変わらずの3だったし、他も無難な成績。




音楽と体育と国語だけは5だった。


通知表に関して、もう少し頑張りなさいと言われただけで他には何も責められる事はなかった。


< 148 / 338 >

この作品をシェア

pagetop