15歳のラビリンス


スッキリしないまま、祭りの日の当日を迎える。


塾が終わった後、一度家に帰ってからカンナとの待ち合わせ場所に向かった。



向かう途中でバッタリ彩乃と貴昭の二人に会った。



「美織もお祭り行くの?」


「…うん。カンナと待ち合わせしてて…」



彩乃にジンの手紙の事は言ってないけど、多分貴昭から話が伝わってるだろう。


私も二人の姿を見るのは少し辛く、彩乃とも距離を置いてた。



それは彩乃もわかってたみたいで、気をつかってくれてたようだった。



「彩乃…も?」


「…うん」



彩乃は私がジンと二人でお祭りに行く約束をしてた事を知ってる。


私の問いかけに答えにくそうにしながらもうなずいた。


< 151 / 338 >

この作品をシェア

pagetop