15歳のラビリンス


来て早々、遭遇するとは思ってなかったから正直、パニックになってた。


ジンと対面するのは、自然教室の前夜以来。


視線を合わせていいのかわからなくて、下を向いてしまった。



「あんた、一人で来たの?」


「ちっげーよ。晃輔達と合流予定だし」



…そっか、女の子たちじゃないんだ…。


バカみたいに一人でホッとする私。



「…元気…で勉強してるか?」



不意に問いかけられて思わず顔を上げてしまった。



ジンと目が合う。


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