15歳のラビリンス


自分の想いを久しぶりにカンナに吐き出したせいか、あっという間に時間は過ぎた。


時間はすでに20時半。



お祭りの〆となる花火が打ち上げられ始めた。


花火大会のような大きい花火じゃないけれど、あっちこっちで歓声が上がる。



本当なら、ジンと二人で見るはずだったこの花火…。



お店の電気が消されて、暗いので花火がより綺麗に見える。


色とりどりの花火が打ち上がる中、視界にジンの姿が入った。



私がいる事に気づいてるのか気づいてないのかわからないけど、仲間同士でかなり盛り上がってるみたいだった。


そばには彩乃と貴昭の姿もある。



二人とも楽しそうだった。


ため息をつきながら隣のカンナを見ると、なぜか私と同じ方向を見てる。


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