15歳のラビリンス


型破りっていうのか、ただの無礼者なのか……。



カワイイとか一瞬思った自分が情けない。



「ところでさ、増田。宿題手伝ってよ」


「はぁ?何で私がアンタの手伝いしなくちゃなんないのよ?!私だって宿題あるんだけど!」


「じゃ、深川サン、手伝って」


「えっ?!」



私に話をふらないでよー。


困ったような顔をすると、河村君は笑い出した。



「冗談。深川サンって意外と単純なんだな」


「た、単純って……っ!」


「ちょっとぉー。美織を悪い道に引き込まないでよねー」


「何だよ、その悪い道ってよー。ああ、増田は手遅れだもんな」


「んなわけないでしょ?!」



二人はギャーギャーと言い合っている。


ここ、図書館なんだけど……?


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