15歳のラビリンス


「彩乃、美織ちゃんを引き止めてんじゃねーっての。話があるなら晃輔の話終わってからにしろよ」


「貴昭…」



貴昭が来たから、彩乃は言葉を止めたんだってわかった。


彼は少し苛立ったような様子。


先生に何か言われたのかもしれない…。




三人でこうちゃんとの待ち合わせ場所に向かった。


後ろを何度か振り返ったけど、カンナがついてきてる様子はなかった。



…さすがにそこまでしないか…。




「あーもう。遅いよ」


「ごめん~」



公園に到着すると、こうちゃんが待ちくたびれたようにベンチに座ってた。


< 196 / 338 >

この作品をシェア

pagetop