15歳のラビリンス
「彩乃、美織ちゃんを引き止めてんじゃねーっての。話があるなら晃輔の話終わってからにしろよ」
「貴昭…」
貴昭が来たから、彩乃は言葉を止めたんだってわかった。
彼は少し苛立ったような様子。
先生に何か言われたのかもしれない…。
三人でこうちゃんとの待ち合わせ場所に向かった。
後ろを何度か振り返ったけど、カンナがついてきてる様子はなかった。
…さすがにそこまでしないか…。
「あーもう。遅いよ」
「ごめん~」
公園に到着すると、こうちゃんが待ちくたびれたようにベンチに座ってた。