15歳のラビリンス


こうちゃんはバカバカしそうな顔をしてる。



「え、でも…」


「だって、ジンちゃんは~…」



私の反論をすぐに却下でもするかのようにこうちゃんは口を開いた。


だけど、ハッとして口をおさえる。



「いや、何でもない」


「…だって、夏期講習の時、塾まで迎えに来てたよ…」


「ジンちゃんが?近藤の?」



こうちゃんの問いかけに私はうなずく。


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