15歳のラビリンス


ジンは出会った時と何も変わってない。


変わったのは私とジンの距離が前以上に開いてしまっている事くらい…。



「…で?人の家の前で何の集まり?」



私たちを見回してジンはこうちゃんに問いかける。


わかってた事だけど、ジンが見回した時、私と視線をあわせないように避けてた。



「もう!アンタがバカな事するから心配で来たんじゃんっ!」



彩乃がジンの態度にあきれたような顔で言った。



「心配してくれたんだ?そりゃどーも。彩乃っちに心配されるとか、光栄だな~」


「おい、ジン…」



冗談交じりで言ったのはわかってるんだろうけど、貴昭がジンを制止した。


貴昭の制止でため息をついて、ジンは顔を上げてこっちを見る。



「…けど、オレがどうなろうとお前らには関係ないだろ」



そう言ったジンの表情はとても冷たいものだった。


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