15歳のラビリンス
友達と同じ人を好きになると、ここまでこじれちゃうのかな…。
カンナがちゃんと貴昭の事を好きだって私に相談してきてたら、こじれる事はなかったのかな?
私はカンナの力になる事できてたのかな…?
…自信ないかも…。
それがわかってたから、カンナは私に話せなかったのかな…?
もやもやとした気持ちを抱えながら、家の近くの公園まで来た時だった。
「深川先輩」
私を呼ぶ可愛らしい声が飛んできた。
思わずドキッとして足を止める。
この声を私は知ってる。
公園の方を見ると、ベンチから立ち上がってこちらに駆けてくる女の子の姿が見えた。
私と同じ制服を着た女の子…。
近藤里美だった。