15歳のラビリンス
彼女の姿を視界にとらえた瞬間、体が硬直した。
全身が…彼女を拒否してる。
人を見て、こんな風に感じたのは生まれて初めての事。
…私、彼女の事、すごく苦手かも…
「…な、なに…?」
明らかに私は動揺してる。
その事に近藤さんが気づいてるのかはわからない。
でも、彼女も私に声をかけてきたはずなのにあんまり余裕は感じられない。
ひどく不安そうな顔して、キュッとつくった拳は小刻みに震えてる感じ…。
「…仁哉の事、あきらめてくれませんか…?」
その表情とは裏腹に彼女の口から出た言葉は、私の心にダメージを与えてきた。